【2020年夏】一日葬とは?一日葬の流れとメリット・デメリットを解説
医師から親の余命宣告を受け、お葬式について考えておかないといけない状況になった。
会社の同僚からは、親の葬儀を「一日葬」で済ませたという話を聞いたが、実際どういうものなのかを知りたい。
親戚の目もあるので、恥をかかないようにもしたい。
何も考えずに一日葬を選択すると、菩提寺の了解を得られないことや、通夜をしないことで親族から反発を受け、トラブルになることもあるのです。
一日葬とは何なのか?一日葬で行う場合のメリット・デメリット、注意点を知ることで、安心して一日葬を行うことができます。
そこで今回は「一日葬」の流れやメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
目次
1: 一日葬とは
一日葬とは、どのようなお葬式なのかを明確にしておきましょう。
一日葬とは、これまでの一般的なお葬式と明らかに違うことがあります
お通夜を行いません。
まず、お通夜とは葬儀前日(火葬の前日)の最後の夜の事で、
夜を通して故人を偲ぶ時間の事から、お通夜と呼ばれています。
関東では、このお通夜の時に故人とご縁のある方、ご友人や近所の方、会社関係の方が
弔問にお見えになることが多いため、弔問客に向けてお食事を振る舞う=通夜振る舞いの席を設けております。
翌日には遺族・親族が中心となり葬儀を行います。
一日葬とはお通夜を行わないで葬儀を行う形のことです
2: 一日葬の流れ
一日葬を行う上で大事なことは流れを知ることです。
1日目 ご逝去当日
- お亡くなりになられたら葬儀社に連絡をします
- お亡くなりになられた場所にお迎えに来てもらいます
- お迎え先からご自宅、または安置施設へ御安置します
- 葬儀の打ち合わせを行います
- 死亡届の手続きと遺影写真の作成を葬儀社にお願いします
事前に準備をしておくことで慌てずにすみます。
2日目 関係者への連絡・準備
- 関係者(親族や友人知人・お仕事関係など)への連絡
- 棺に入れるものなどの準備
関係者への連絡の際に一日葬で行う旨を伝えましょう。
3日目 納棺・斎場へお棺の移動
- 故人を棺に納める儀式=納棺式を行います
- 葬儀を行う斎場へお棺の移動を行います
前日に斎場へ移動する場合もあれば、葬儀当日に移動する場合もあります。
4日目 葬儀・火葬(一日葬)
- 10時 斎場へ集合
- 11時 葬儀・告別式の開式
- 12時 出棺
- 13時 火葬場にて火葬
- 14時 ご収骨
- 15時 お家に帰宅
一例としておりますが、時間は場所によって異なります。
時間にすると5~6時間の所要時間となります
3: 一日葬の注意点
一日葬ができない場合もあります
菩提寺がある場合です
菩提寺とは納骨先のお墓を守ってくれているお寺のことです
うちは霊園にお墓があるのでどっちなんだろう?と思う方もいらっしゃると思います
もう少しわかりやすく言うとお寺にお墓がある場合です
ではなぜ菩提寺がある場合、気をつけないといけないのか。
それは、お通夜(故人を偲ぶ時間)を行い、葬儀(仏となる儀式)を行うのが お葬式であり、
お通夜を行わない形はありません
とお考えになるご住職もいらっしゃるからです
菩提寺がある場合は住職に了承を得てからでなければ一日葬を行うことはできませんのでお気を付けください。
また、なぜ通夜を行わないのか?
という声も上がる可能性もあります。こちらは親戚の方から上がってくる場合もあれば
兄弟間の中からも上がってくる可能性もあります
4: 一日葬のメリット・デメリット
一日葬のメリット・デメリット
メリット
(1)参列者の負担軽減
お通夜を行うと①前日の夕方と②葬儀の日に集まってもらうことになります
遠方からお見えになる親族からすると、移動距離・時間がかかり負担をかけてしまうことがあります
一日葬を行うことで参列者の方のご負担を減らすことができます
(2)家族の費用の負担軽減
お通夜を行なわないため、通夜振る舞いのお食事の準備が必要なくなります
お通夜の際の飲食費を抑えることができます
(3)家族の時間の負担軽減
葬儀にかかる時間(ご逝去されてから葬儀が終わるまでにかける時間)をお通夜を行う場合に比べて減らすことができます
お仕事が自営業、またはどうしても休みを取ることができなく、一日しか時間を取れない方には向いている形です
デメリット
(1)参列できない人が出てくる可能性がある
お通夜を行う場合、参列する機会が2日間あります
ということはお別れをするチャンスが2回あるということです
一日葬の場合だと、どうしても参列できない方が出てきてしまう可能性があります
(2)なぜ通夜を行わないのか?という意見が出てくる可能性がある
一日葬は
- 医療の発達により高齢化社会になり、年配の方に負担をかけてしまうという状況
- 自分が休んでしまっては仕事が回らなくなってしまうという状況
良くも悪くも、以上のような背景があることから生まれたお別れの形式でもあります
まだまだ新しいお別れの形式なので親族間での意見や兄弟間での意見も出てきます
家族は行いたくとも親族の理解が得られないというトラブルが起きる場合があります
(3)お別れをする時間が減ってしまう
二日あるものを省略して一日にする事から
そこにかけられる時間は減ります
時間が減る分、密度を濃くすれば良いという考えもあります。
が、一日葬の場合はその日の火葬の時間が決まっている=時間がきたら火葬をしないといけないという事を
理解しておかなければなりません
お通夜があれば『明日が最期のお別れだね、また明日ね』とゆっくりと時間を過ごすことができます。
5: トラブルなく一日葬を行うコツ
「一日葬がいいな」と思われるのなら、事前に準備しておくのが一番です。
生前から親族には『万が一の際には遠方から来ていただくのも大変かと思いますので
一日葬で行いたいと考えております。
もし可能であれば生前に会ってゆっくり話をしてもらえると
何より喜ぶことと思います』と亡くなった後ではなく今のうちに
会っておいて欲しい想いを伝えておくと良いでしょう。
菩提寺の住職には事前にお電話で
『檀家の○○でございます。父(母)が入院中で医師からもそう長くはないと
告げられたところです。葬儀社の方とも相談をして慌てないように準備をしております。
近い将来、葬儀の際には住職にお願いをすることになると思います。
つきましてはご相談なのですが、親戚関係も高齢者が多く、
できればお通夜を行わない一日葬で考えております。
どうか一日葬でお願いできないでしょうか?』
という内容で事前に相談をしておくと良いでしょう。
参列ができない方が出てきてしまう可能性を考慮して
葬儀までの間、故人は自宅に戻っていますので自宅に来て頂ければ会うことができます
と伝えましょう
自宅に安置できていれば
葬儀までの間にお線香を手向けて頂く事や対面することは可能です
※仏心葬祭が自宅安置を推奨する理由はここにもあります。
6: まとめ
一日葬の流れや注意するポイントについて紹介してきました。
今回の内容を参考にしていただき、あなたのご家族や親族、地域性を考えて「一日葬」を検討してみてください。
「自分のところだったらどうだろう?」
そんな悩みをお持ちの方は、仏心葬祭までお問い合わせください。丁寧にお話をお聞きして最適な方法をアドバイスさせていただきます。