自宅葬は大変?メリットとデメリットを知って後悔のないお葬式を選んでください
家族葬を選ばれる方が増えています。そして最近では葬儀会場を利用して葬儀を行われる方がほとんどです。
しかし、仏心葬祭をご利用頂いた方の中にも一定数いらっしゃるのが「自宅葬」。
一般的に自宅葬と聞くと「面倒」「大変」「困るかも」というイメージが強いと思いますが、実は自宅葬の方がゆっくりとお別れできるケースも多いです。
目次
1: 自宅葬とは
自宅葬のイメージというと、あまり良いイメージが先行してくる人は少ないと思います。
しかし、近年になって自宅葬が見直されてきています。
(1)従来からのイメージ
従来からの「自宅葬」のイメージというと、家族や親族、会社関係から遠縁まで。遺族にとっては「全く知らない人」が次から次へと自宅へやってきてお参りされる。
そして、遺族のわからない話が次々と出てきて、どんな反応をすれば良いのかもわからないまま気疲れだけが残ってしまい、ゆっくりとお別れできない。そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
特に50歳以上の方ですと、幼いときに一度くらいは自宅葬へ参列された経験があると思いますので、そのときの「落ち着かない」印象が今も残っていると思います。
(2)都会では少ない?
自宅葬というと都会よりも郊外(田舎)の方でやっている印象がありませんか?
郊外の地域では親族同士が近くに住んでいるという理由もありますし、住宅そのものが大きいので自宅で葬儀ができてしまうため、自宅葬を選んでいるところもあります。
また、昔からの地域の風習で「葬儀は自宅から」という習慣が根強く残ったことで、今でも自宅葬を行うところが多いため、こうした印象が強いのだと思います。
しかし、実際はというと仏心葬祭がご対応させていただくエリアの中の郊外ではない地域でも、自宅葬を選ばれる方は一定数いらっしゃいます。
(3)令和の自宅葬
コロナ禍によって家族との関わり方が見直されたのだと思いますが、「長く過ごした自宅から送り出してあげたい」という思いの方が増えています。
また、病院での闘病生活が長かった方の場合ですと、余計に自宅から送り出してあげたいと感じる方も多いはず。
こうした希望をお持ちになるご遺族が増えてきていることから、令和の自宅葬はシンプルな方法で、住み慣れた自宅からゆっくりとお別れいただけるようなプランになっています。
2: 自宅葬のメリット
自宅葬のメリットについてお話します。
(1)自宅でお別れができる
何といっても、自宅でお別れができるため、故人との最後の時間を安心してゆっくりと過ごすことができます。
会館でも静かに過ごしていただくことはできますが、やはり住み慣れた自宅というのは会館のお部屋とは全く違った安心感があります。
(2)時間を気にしなくていい
自宅なので時間を気にせず、お別れの時間を取ることができます。会館でも時間を気にしていただく必要はありませんが、深夜や早朝の出入りは
- 許可が必要
- 決まった時間帯だけ出入りできない
- 守衛さんに報告しないといけない
こうしたルールが設けられているところもあります。
そんなに負担にならないルールではありますが、親しい方が亡くなられたときですと、ちょっとしたことが負担に感じることもあれば、気に障ることもあります。
自宅葬ですと、こうしたルールはありませんので、遺族の方もリラックスして最後のお別れの時間を過ごしていただけます。
(3)希望の葬儀にできる
自宅葬というと、何か決まった葬儀のパターンに合わせないといけない。そんな印象をお持ちの方がいらっしゃるようです。
そんなことはありません。会館で行う家族葬などと同じように、希望されている葬儀の形に変更していくことができます。
(4)費用負担が減る
経済的な部分に目を向けると自宅葬の場合、葬儀を行う会館をレンタルしなくて良いため、会場費用の負担が減ります。
(5)近隣の方が参列しやすい
故人のご友人や知人が高齢の場合、離れた場所の会館よりも自宅の方が近いため、参列しやすいというメリットがあります。
3: 自宅葬のデメリット
つづいて自宅葬のデメリットについてお話します。
(1)準備と片付け
自宅葬を行う場合、ご自宅の一室にご遺体を安置するスペースを用意することになります。
そこで問題になるのが、利用するお部屋の準備と片付け。
家具や電化製品が置かれているお部屋ですと、一時的に移動しなくてはいけません。
お葬式が終わるまでの間だけですが、別の部屋へ家具などを移動することになるため、生活で使える部屋が減ってしまいます。
また、葬儀が終わったら、家具などを元の場所へ移動して戻すという手間がかかります。
(2)近隣への配慮が面倒
葬儀の間だけですが、近隣の方からすると
- 普段は見ない人が出入りする
- 参列者の話し声がうるさい
こういうトラブルを訴えてくる人がいます。そのため、できるだけ近隣住民への配慮を行う必要が出てきます。
自宅葬を行っている葬儀社のスタッフですと、こうした配慮の経験を持っていますので適切なアドバイスを貰うことができます。
(3)駐車スペースの確保が問題
参列される方がお車でやってくる。こうした予想ができる場合、駐車スペースの問題が出てきます。
近くにコインパーキングがあれば、そちらへ駐車してもらうように促しますが、路上駐車をしてしまう方も出てくるはず。
すると近隣住民の方から苦情が出てくるのは間違いありません。
(4)参列者のおもてなしが負担に
知っている方ばかりだと良いのですが、故人だけ知っている方ですと、おもてなしが負担になります。
ただ、このデメリットは式場でお葬式をされた場合も同じです。
4: 自宅葬の流れ
一般的な自宅葬の流れをお話します。
(1)ご臨終
葬儀として見ると自宅葬と式場を使ったお葬式との大きな違いは、会場が「自宅」であることです。
ご臨終が確認されましたら、故人の搬送を行います。このとき「自宅葬」が決まっているのなら、自宅へ搬送し安置してもらうことができます。
自宅葬にするか決まっていない場合は、一時的に式場へ搬送し安置してもらうことができます。慌てて決めなくても問題ありません。
続いて葬儀社を決めていきます。搬送して安置した葬儀社と契約しなくてはいけない決まりはありません。
葬儀社が決まりましたら、葬儀社のスタッフと葬儀の内容や流れを打ち合わせていきます。
(2)通夜当日
基本的に自宅葬の準備は葬儀社のスタッフが率先して行っていきます。そのため、あなたが行うのは、ご自身やご遺族の希望を明確にスタッフへ伝えることです。
葬儀の希望を伝えることで、スタッフと打ち合わせができます。そして希望を叶えられるのか、叶えた場合は費用が増えるのか、などがわかってきます。
(3)葬儀・告別式当日
葬儀・告別式を行います。このときも流れや準備はスタッフが教えてくれます。
出棺後は火葬、お骨上げ、精進落とし、後飾りへの遺骨安置などを行います。
5: 自宅葬の準備と負担を減らすポイント
自宅葬の場合、少しでも準備と負担を減らすためにやっておきたいことがあります。
(1)葬儀社スタッフと連携
これが重要です。そして、経験豊富なスタッフがいる葬儀社を選ぶことも大事です。
お葬式はスタッフ次第というところが強いです。そのため、スタッフは最初から最後まで同じ人の方が安心です。
打ち合わせした人と、次にやってきた人と、お通夜当日に来た人と、葬儀当日の人が違っていると、あなたの希望が正しく伝わっていない可能性が高くなります。これは伝言ゲームと同じです。
(2)準備できることはやっておく
出来れば終活のひとつとして、生前にお葬式について準備しておくと慌てなくて済みます。
また、お葬式の準備までは難しくても、万が一の時、どこまで参列者を呼ぶのか家族で決めておくと大変役立ちます。
(3)香典や供物は辞退してOK
昔は辞退することが失礼なことを言われていました。しかし、今ではそんなことはありません。
辞退される場合は、前もって「辞退することを明らかに」しておきましょう。きちんと伝えておくことが重要です。
6: まとめ
自宅葬は式場を使ったお葬式よりも、故人とゆっくり静かにお別れできます。仏心葬祭にご依頼頂いた中には、集合住宅での自宅葬を行ったこともあります。
故人との最後の時間、ゆっくりと安心できる場所でお別れされたいのなら、自宅葬を検討してください。