終活はいつから始めるのがいい?迷っている方はご覧ください!
終活(しゅうかつ)という言葉を雑誌や新聞で見かけることが増えました。
そのため終活を始めようと考え始める方も増えています。これは良いことですから、終活という言葉が世間に浸透して良かったなと感じる部分です。
しかし、一方では終活を始めようと考えても「いつから」始めればいいのかわからなくなってしまい、なかなか一歩を踏み出せないまま迷子になってしまっている方もいらっしゃるとか。
そこで今回は、終活について説明していきます。
1: あなたが終活をするのはなぜ?
あなたが終活しようと考え始めたのは、なぜでしょうか?
人間は、いつか亡くなります。特に高齢になると、事故やケガ、病気などによって「いつ訪れるかわからない」というのが、誰もが心の中に抱いている感情だと思います。
仮に病気やケガで入院したり、自宅療養したりというケースでも、そのような体の状態で自分が亡くなったときの準備をすることは簡単ではありません。
また、ご家族や親族へ準備できていないまま「お別れ」というのは、残された方への負担を増やすことにもなりかねません。
あなたに何かあったとき、あなたも心の中で後悔しないために。そして残されたご家族や親族の負担を減らし、諍いなどが起こらないようにするのが終活の目的とは言えないでしょうか。
そして、自分の最期に向けて準備することで、「今」という時間を大切に感じ、毎日の景色がこれまでとは違って見えてくるというメリットも終活にはあると私は思っています。
2: 終活を行うのが良い理由
終活を行うと良い理由を考えてみたいと思います。
(1)慌てなくていい
万が一の時、葬儀社選びから、どのような葬儀をするのか、どういった方に参列してもらうのかを、残された人でよくわからないまま、慌てて探して連絡することがなくなります。
これは大きな良い理由です。葬儀はどんなに準備しても突然起こることなのでバタバタします。そんな中で葬儀社選びや葬儀の形式、参列者のことを考えなくて良いというのは、あなたの先を見る目の確かさがわかる部分だと言えるでしょう。
(2)家族の金銭的負担が減る
終活の中に葬儀資金の積み立てなどがあれば、家族の負担はグンと軽減されます。
また、遺産相続も終活の中で滞りなく行えるようにしておけば、大切な家族同士がいがみ合うこともなくなるはず。
金銭が絡む負担を軽減することは、あなたの大切な家族の心に平安をもたらすことになるはずです。
(3)自分の人生が変化する
終活を行うということは、自分の最期を想像することになります。
これは「七つの習慣」で有名な「フラクリン・コビー」の自己啓発にも出てくる「自分の葬儀の場面を想像する」というのに近いことです。
- 自分の葬儀に来てくれる人はどんな人ならうれしいか
- 自分をどんな人間だったと言ってもらいたいのか
自分自身の人生を振り返ることにもつながりますから、終活を行うことで人生や価値観が変化する可能性も高まります。
そして、新しい自分や価値観がわかると、想像した自分の最期のシーンまでにやりたいことが明確になり、残された人生を「批判や批評」するのではなく、おおらかな気持ちで受け入れ、誰かを応援し充実した生活を送るようになるでしょう。
3: 終活とは何をすることなのか
では、具体的に終活とは何をすることなのか見ていきたいと思います。
(1)葬儀の準備
何をおいても自分の最期は、自分で決めておきたいですね。
- 葬儀社はどこにするのか
- どんな葬儀の形式にするのか
- 参列者は誰に来てもらいたいのか
また、いくらくらいの費用で葬儀を行うのかも大事なポイントになってきます。
そのため終活では「葬儀の生前契約」を行っておくとあなたも家族も安心です。万が一の時は生前契約した葬儀社へ連絡すればそれで終わりです。
準備していなかった家族のように、バタバタと慌てることもなく、残されたご家族や知人もゆっくりとあなたと最期のお別れができることでしょう。
(2)遺影を作っておく
葬儀に関係しますが、遺影に使えそうな写真がないということがあります。これは結構大変なので、できれば生前に遺影用の写真を準備しておきましょう。
(3)銀行の通帳や個人情報
銀行関係、金融関係の通帳や証書などが、どこにあるのかわかるようにしておきましょう。
特に今でも活躍している「銀行印」は見つけづらいものですから、どの印鑑なのかわかるようにしておきたいところです。
そして最近はパソコンやスマホで買い物をされている方も増えています。万が一のときのため、ログインIDやパスワードなどもわかるようにしておきましょう。
わかっていると毎月自動更新してクレジットカードから支払いが起こっているサービスをご家族が停止することもできます。
(4)荷物
貴重品、誰かに渡したいもの、捨ててもいいもの。
こういったものを分別しやすいようにしておきましょう。
特に貴重品や高価なものは遺産相続に関係してきますので、遺言などで明確にしておくことが大切です。
(5)遺産相続
遺産をお持ちの方。相続する人が多い方は、遺言書を専門家のサポートの元で作成しておくのがおすすめです。
(6)エンディングノート
ここまでの内容を「エンディングノート」に書き留めておくといいですね。
残されたご家族も、エンディングノートを開くだけで必要なことがわかりますから、あなたの準備を喜ばれることは間違いありません。
4: 終活に迷ったらセミナーを活用しよう
終活に迷ってしまう方もいらっしゃいます。そういう場合は次のようなセミナーへ参加してみてください。
迷いから脱出するヒントが得られるかもしれません。
(1)テーマが相続のセミナー
遺産相続や遺品整理をメインとした終活セミナーがあります。
まずは自分の持ち物をどうするかから始めてみましょう。
モノは自分の人生を表します。これまでの振り返りも同時にできるはずです。
(2)テーマが葬儀のセミナー
葬儀について終活もあります。
一般葬と選ぶのか、家族葬を選ぶのか。
それとも直葬なのか自然葬なのか。多様化する葬儀の形式を一度に知り、ご自身の価値観に合う方法を見つけることができるでしょう。
同時に、葬儀の形式を通して自分の価値観が明確になるため、これからの生活にも価値観を基準とできるため、余裕をもった暮らしが続けられるはずです。
(3)テーマが全体的なセミナー
終活を全体的に眺めたセミナーもあります。
どれか一つにフォーカスするのではなく、終活全体を見渡すようなイメージです。
何から手をつければ良いのかわからない。
最近になって終活を意識しはじめた。
こういった方におすすめのセミナーです。
5: 終活を進めるときに知っておきたい大切なこと
大変残念なことですが、どのような業界にも
- 詐欺
- 悪徳商法
を行う人たちはいます。これは終活に関しても同じです。
言葉巧みに契約まで誘導する人もいれば、高齢者の方に馴染みのない専門用語で煙に巻いて契約させるような人もいます。
ですから、「よくわからない」「契約を急がせる」「自分では判断できない」という場合は、慌てて印鑑を押したりサインをしたりせず、家族や第三者へ一度相談してから決めるように心がけてください。
6: まとめ
終活は元気なときに始めるのがおすすめです。体の具合が悪くなってから終活を進めようと思っても、体力的にも気力的にもつらくなりますので、思っているようになりづらいものです。
もしあなたが「終活をはじめよう」と感じておられるのなら、今がそのタイミングです。まずは自分の身の回りにある品物の整理から始め、整理することでどんな気持ちになるのかを確かめながら、葬儀の準備や相続などにも着手していってもらいたいと思います。