家族葬の予算はいくらくらい必要?費用相場をお話します
静かに親しい人だけで葬儀をしたい。このように考えられる方が増えています。
そこで「家族葬」という選択肢が出てくるのですが、予算はいくらくらい必要なのか不安に感じておられる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、家族葬の費用相場についてお話していきます。
目次
1: 家族葬とは
(1)家族葬
家族葬という葬儀の方法があります。一般的に家族葬と呼ばれる葬儀には、次のような特徴があります。
- 故人の親族
- 故人の親しい人
ごく少人数だけを招き、故人とゆっくりお別れする葬儀と言えます。
ただし、必ずしも故人の親族や故人の親しい人だけ招かないといけないという理由はなく、遺族が招きたいという人がいれば参列いただけます。
(2)家族葬の良いところ
[1]ご遺族の負担が少なくなります
参列者が少なく、親しい人に限られていますので身体的にも精神的にも負担が少ないです。
特に、喪主様があまり知らない参列者さんとあいさつしたり、お話を聞いたりして、故人の知らない一面を知ることができる瞬間でもありますが、精神的にそういう気持ちではないと思いますので、こういった負担も減らすことができます。
[2]ゆとりをもって葬儀ができる
参列者が少ないので、気持ちにゆとりをもって準備やお別れができます。
バタバタしないお葬式と言えます。
[3]思いを実現しやすい
価値観が多様化している時代です。当然ですが葬儀に関しても人によって思いがあります。
故人の思いもあれば、遺族の思いもあります。こうした思いを実現しやすいのが家族葬です。
参列者が少ない葬儀だからこそ、葬儀のスタイルやこだわりたいことが実現できます。
2: 家族葬の費用内訳
家族葬の費用ですが、次のような内訳になっていることが多いです。
- 葬儀の基本費用
- 式場使用料
- 車両費用
- 火葬費用
- お布施
利用する葬儀業者さんや式場によって費用は変動します。
また、家族葬ではあまりされない「食事」ですが、もし参列頂いた方々に食事を用意するなら、お一人当たりの飲食費用×人数=飲食費用が必要になります。
この費用内訳で気にしていただきたいのが「葬儀の基本費用」の部分です。
葬儀業者さんによって基本費用に含まれている内容が違います。大変細かなことですと、ドライアイスの個数やお花の数などが違っています。そして、こうした細かな違いが、後から追加費用になってしまう可能性を含んでいます。
わかっていて追加費用が必要になるのなら誰しも後悔しません。しかし、基本費用に含まれていると思っていたのに、葬儀が全て終わってから請求書を見ると、含まれていると思っていたことが「追加料金」になっていて、予算よりも請求額が増えていたとすると後悔されるはずです。
葬儀の基本費用は「大手葬儀社だから必要なことが全部含まれている」というものではありません。どこの葬儀業者であっても必ず基本費用に含まれていることを明確に説明してもらってください。
3: 家族葬の費用相場
家族葬を行うときの費用相場ですが、おおよそ70万円~80万円です。従来のお葬式ですと150万円~200万円くらい必要でしたので比較的負担の少ないお葬式と言えます。
では、家族葬のメリットである参列者の人数別に費用相場を見ていきます。
(1)5人で行う家族葬の場合
70万円前後が相場になります。
5人で行う場合ですが、式場使用料が10人のときと大きく変わりません。というのも、10人以下の少人数専用の式場があまりないためです。
そのため式場使用料は10人で使える式場と同じになることが多いのです。
結論としましては、5人で行う家族葬の費用相場は10人で行う場合と大きく変わることがありません。
(2)10人で行う家族葬の場合
70万円前後が相場になります。先ほどお話しましたように、5人のときと大きく変わりません。
ただし、10人で行う家族葬の場合に費用相場が変わる可能性があるのは次の内容です。
- 花飾り
- 控え室の利用
- 会葬御礼品
- 通夜振る舞い
控え室の利用、会葬御礼品、振る舞いなどは家族葬なので行わない方もいらっしゃいます。おそらく費用相場が一番変わるのは花飾りです。
花飾りは量や種類によって費用が変動します。10人で行う場合ですと、見劣りしないようにしたいので費用が変わりやすい部分です。
(3)20人で行う家族葬の場合
20人で家族葬を行う場合ですが、家族葬という範囲を超えてしまうことがあります。そのため、一般的なお葬式にするかどうか費用も含めて検討していただきたいです。
20人となると式場も少し余裕のある場所になります。祭壇も5人、10人のときよりも大きなものになります。
また、精進落としや香典返しなどが必要になるケースも出てきます。式場でのスタッフの人数も増えてしまいます。
家族葬の場合と一般的なお葬式の場合を比較すると、費用があまり変わらない可能性もあります。
すなわち費用相場としては、100万円前後を考えておかなくてはいけません。
20人で行う家族葬をお考えの場合、必ず信頼できる葬儀業者と相談してください。一般的なお葬式の方が費用負担を減らせる可能性があります。
4: 家族葬でお坊さんのお布施は必要?
家族葬の予算として忘れがちなのが「お布施」です。
家族葬でお坊さんを呼ぶのかどうかということからはじまりますが、一般的にはお経をあげてもらったり、戒名をお願いしたりするため、お坊さんに来てもらうことが多いです。
そのためお布施として、費用が必要になります。
お布施の内訳はこんな感じです。
- 読経料:50000円~300000円
- 戒名料:300000円~1000000円(100万円以上の場合もあります)
- お車代:5000円~10000円
- 御膳料:5000円~10000円
きちんと決まっているわけではありませんが、概ねこういった内訳になっています。
多様化の時代ですから、もしかすると今後はお葬式に「お坊さんを呼ばない」という選択肢が増えてくる可能性もあります。
故人と菩提寺との関わり方。遺族と菩提寺との関係などを考えてみてください。
5: まとめ
家族葬の予算ですが、10人くらいまでの参列なら、一般的なお葬式よりも費用負担を減らせます。しかし、20人を超える参列が見込まれるなら、家族葬よりも一般的なお葬式の方が良いケースもございます。
このあたりの選び方は、故人の価値観、喪主様の考え方、遺族と参列される方との関わり方によって変わってきます。家族葬から一般葬まで経験している葬儀業者さんへ相談してください。
決めるときのポイントは、あなたが後悔しないお葬式にすることです。