【家族葬】小さな葬儀の流れと注意するポイントについて紹介します
価値観の多様化が進む現在、お葬式にも変化が訪れています。
これまでのお葬式というと、家族や親族、故人しか知らない知人や遠い親戚、ご近所の方々など合わせると30人、40人、多い方だと100人近くになる参列者で葬儀を行うことが一般的でした。
しかし核家族化が進み、地域での関わり方も変化したことで、本当に近しい方だけで静かに葬儀を行いたい、そんなニーズから「家族葬」を希望される方も増えてきています。
でも、ここで問題となってくるのが「家族葬」は、まだまだ一般的な葬儀ほど浸透していないこと。一般的な葬儀ではないからという理由で猛反対される方もいらっしゃり、トラブルになることもあるのです。
そこで今回は「家族葬」の流れや注意するポイントを紹介していきたいと思います。
1: 家族葬とは
家族葬とは、どのようなお葬式なのかを明確にしておきましょう。
家族葬とは、これまでの一般的な葬儀と「ほとんど」同じ葬儀です。ただ違うところは、葬儀の参列者が少ないというところです。
これまでの葬儀であれば、故人の家族や兄弟姉妹、親族はもとより、家族同士でお付き合いがあった方、故人しか知らない古い友人や恩師。
そしてお住まいのご近所さん。
こういった方々に葬儀へ参列していただいておりました。
対して家族葬の場合はというと、
- 故人の家族
- 近親者
- 故人とかなり関わりの濃かった知人
こういった方だけで葬儀を行うものです。
参列者の人数も少ないですし、こういった関係性の方だけで集まりますので、お互いに気兼ねなく故人との最後の時間を過ごすことができます。
知らない方と無理に会話をつないで気苦労する必要もありませんし、どんな関係性だったのかわからない方へ、どう接すれば良いのかわからず気を使って疲れる。そんなことも必要なくなるのが家族葬です。
また、親族の少ない方や、生前の交流関係が少なかった方も近親者だけで葬儀を行いますので、「参列者が少なかったらかっこわるいかも」というような心配もなくなり、安心して最後のお別れの時間を過ごしていただけることでしょう。
2: 家族葬で大切なこと
家族葬で大切なことは「家族」という範囲を、どこまでにするのかということです。
場合によっては、故人と最後まで一緒に暮らしていた家族だけで見送りたいという方もいらっしゃいます。
しかし世の中には「家族葬」を間違った認識で捉えている人もいます。
「家族葬は安いので自分たちを呼ばないつもりだな」
こんな人もゼロではありません。また、
「どうして呼ばれなかったのか」
という不満を爆発させる親族やご近所さんがいる可能性もあります。
ですから家族葬を検討されるときには「家族」の範囲をきちんと決めておき、その理由も同時に用意しておくことが大切です。
もっとも良いのは「故人の意思」だったという理由です。
3: 家族葬の流れ
それでは家族葬の流れを見ておきましょう。
<当日>
(1)お亡くなりになられたら家族葬を行っている葬儀社へ電話します。
(2)お亡くなりになられた場所へ寝台車がお迎えにあがります。
(3)ご自宅、または安置施設へ御安置します。
(4)葬儀の打ち合わせを行います。
ここでポイントがあります。安置は葬儀ではありません。また安置してもらった葬儀社=葬儀を依頼するところではありません。
慌てずに葬儀社と葬儀について打ち合わせをしてください。
(5)見積書を確認します。
葬儀の内容が決まると、すぐに契約しそうになりますが、まずは見積書を見せてもらいましょう。
葬儀代金を確認することは当然ですが、どのようなことが追加料金になるのかも同時に確認し、書面に記載しておいてもらうと安心です。
(6)契約します。
見積もりの内容と担当者の誠意が感じられたなら契約します。
(7)届け出の代行
ほとんどの葬儀社では、死亡届や火葬の手続きの代行をしてくれます。ご家族は忙しいですから、お願いできることは専門家に頼みましょう。少しでも「ゆっくりする」時間を持ってください。
<2日目>
(8)納棺
故人さまの身支度を整え納棺を執り行います。ご遺族さまもご参加いただきます。
(9)遺影写真
遺影写真をご用意いたします。
(10)お通夜
(11)会葬礼状の準備
<3日目>
(12)告別式
(13)出棺
(14)火葬
おおむねこのような流れになります。この流れを見ていただくとわかりますが、一般的な葬儀と流れは何ら変わりありません。
違いは最初にもお伝えしましたが「参列者」が「家族」という範囲に限定されているところです。
4: 家族葬で注意するポイント
家族葬は残された家族にとって、できれば選びたい形式だと私は思います。多くの人たちに見送られるのも良いですが、残された家族としては最後の時間を静かにゆっくりと過ごしたいと考えるからです。
でも、家族葬を選ぶことでトラブルが起こる可能性もあります。そうならないために、先に注意するポイントを知っておきましょう。
(1)親族間のトラブル
もっとも困るのがこのトラブルです。
仮にトラブルが起こったとして、その親族とこれから合わないでよければ、それはそれで良いのですが、なかなかそうはいきません。
今後会う度に「あのときは」「納得いかん」という話を聞かされてはたまりません。
「家族」という範囲をどこまでにするのかによって起こるトラブルです。
(2)知人とのトラブル
故人しか知らない知人が「呼ばれない意味がわからない」とトラブルになることもあります。
家族は関係性がわからないので、年賀状などでやりとりがあることは知っていても「家族葬」なら呼ばないことにすると思います。
でも、このような関係性の方は、不思議なことにどこかから聞きつけてきます。
(3)ご近所とのトラブル
地域での関わりが強いところでは、このようなトラブルも起こります。
- 不義理だ
- あんなに世話したのに
- 残った家族は冷たい
まぁ、いろいろと言い出す人は必ずいます。
こういったトラブルが考えられます。そこで家族葬を考えられたとき、こういったトラブルが起こりやすい地域性や親族関係であるなら、一般的な葬儀にしておくのが良いでしょう。
まだまだ家族葬は、これまでの葬儀ほど知名度や理解度は浸透していません。また、従来の形式が一番と考えている方に、説明しても伝わることはありません。
残されたご家族と親族、地域との関わり方を考えて選んでもらいたいと思います。
5: 家族葬は生前からが正解
「でも、家族葬がいいな」と思われるのなら、生前から準備しておくのが一番です。
生前から親族や知人、ご近所の方へ
「私が死んだら家族葬にしてほしいって言ってるんです」
このように日頃から伝えておいてもらえると
「故人の意思で」と言いやすいですし、周りの人も「あの人らしいよね」と思ってもらいやすくなります。
また、生前に参列者も決めておいてもらえると家族にとっては大変ありがたいですね。
そういう意味では、家族葬の計画は終活から始まっているとも言えます。
6: まとめ
家族葬の流れや注意するポイントについて紹介してきました。
今回の内容を参考にしていただき、あなたのご家族や親族、地域性を考えて「家族葬」を検討してみてください。
「自分のところだったらどうだろう?」
そんな悩みをお持ちの方は、仏心葬祭までお問い合わせください。丁寧にお話をお聞きして最適な方法をアドバイスさせていただきます。