ご遺体の安置場所はどこにすれば良いのか?おすすめの自宅安置をご紹介
テレビで「病院で亡くなると葬儀場の霊安室に運ばれてそのまま葬儀を行うことが増えている」というニュースを見た。会社の同僚の親が亡くなった時、「実家に安置して葬儀は葬儀場で行った」と言っていた。
自分の親が亡くなった時はどのようにしたら良いのだろう…とお悩みの方が増えています。
この記事ではご遺体の安置場所としておすすめの自宅安置をご紹介します。
目次
自宅安置をおすすめしたい環境
1.安置できる場所がある
まずは安置できる建物があるかどうかです
マンションやアパートなど含めて帰る場所=家と考えます
ご本人の家がある場合
ご安置が可能です。同居されている、されていない場合も問題ありません。
生きている方も帰る家があると安心なように、亡くなられた方も一緒だと思います。
ご本人の家がない場合
父親が病院で療養中に引越しを行い、退院後は一緒に住む予定だった家にご安置を行いました。生きている間に一度だけでも帰してあげたかったけど、せめて葬儀までの間だけは…というお話でした。
家族の家は遠くにあり、なおかつ自宅を売却して施設に入ったため帰る家が無いため、施設の近くに住んでいるお孫さんの家にご安置を行いました。
本人は一人暮らしをしていたが体調を崩し入院、お姉様が面倒を見られており一人暮らしをしていた家はアパートで片付けが必要なことや、「一人で寂しくないように」という想いからお姉様の家にご安置を行いました
2.人が通れる通路がある
建物に入るまでにご本人を運びます。その時の通り道のことです。
病院・警察・施設からご自宅に安置をする際には、お迎え用の車から玄関またはお部屋につながる通路を通ります。
イメージとしては人を抱えて通れるスペースがあれば可能です(人が一人通れる幅)
まっすぐな通り道であれば担架にお乗せした状態で通ります。
曲がらなければいけない場合は故人様を抱きかかえた状態で通ります。
2階に上がる曲がりくねった階段やストレッチャーが入らないエレベーターの場合も同様です。
- 人が一人通れるスペースがある
- 二階やマンションでも構わない
3.四畳以上のスペースがある
人が横になって休める空間・スペースのことです。
目安ですが四畳半以上のお部屋であれば可能です。
もちろん三畳や四畳でも可能ですが、荷物が少ない状況が理想です
お布団を敷くことができる状況をイメージして頂ければわかりやすいと思います。
介護ベッドがある状況でもご安置することは可能です
自宅療養で容態が悪くなり病院へ入院、入院中にご逝去となるケースなどが考えられます
さらに理想はエアコンがあり、冷房が効くお部屋が理想です。
- お布団が敷けるスペース
- 介護ベッドでも構わない
4.ご本人・ご家族の希望がある
場所の事を考えるのも必要ですが、どのように考えられているかが大事です
生前、ご本人様がお家に帰りたいとおっしゃっていたのであれば、お家に帰して差し上げるべきです。
病院が嫌いで不本意ながらも入院されていた方もいらっしゃると思います。
家に帰りたいとよく話をしていたとよくお聞きします。
それを実現させるのは医療関係の方でも葬儀社でもありません。
生前ご本人から聞いていた方がどのようにするのか・してあげたいのかを決めます。
まずは残された方が意思決定をしなければいけないのです
自宅安置によるメリット
1.本人の願いを叶えることができる
先述したようにご本人の希望を叶えることができます。
誰のための葬儀なのかを考えると良いと思います
2.いつでも面会ができる
安置場所だと面会時間に制限があります。
斎場の霊安室だと斎場が開いている時間(日中9時~17時などの時間帯が多い)になります。
夕方や夜の時間帯は面会ができなくなります。(場所によります)
つまり決められた時間でしか会えないことから、遠方からくる親戚やご友人がどうしても会いたいとなってしまった時に会うことができない可能性が出てきます。
自宅に安置した場合は時間に制限がありません。
仕事終わりに駆けつけて来た方や、飛行機で移動されてきた方が自宅に20時頃に到着するという事はよく聞きます。
その場合でも自宅なら対応ができます。ゆっくりお話することもできます。
3.葬儀に参列できない方が事前にお別れができる
家族葬が増える中で、葬儀は近親者で行いたいが近所に知らせない訳にもいかないという状況のご家族のお話もよくあります。
近親者だけで葬儀をあげるとなると、葬儀に参列はしないのでお会いしたいという声があがる訳です。
ここでは「最期に一目だけでもお会いしてお別れをしたい」を叶えることが重要なポイントです。
このお別れの場を作れるのが自宅安置です。
ご自宅安置であれば葬儀は近親者だけで行う予定なので、それまでの間は家にいます(会えますよ)と義理を果たすことが可能になります。
自宅安置によるデメリット
1.周りの人に知られる
入院先でご逝去後、自宅安置であればご自宅に戻られますので近所の方々の目に入る可能性もあります。
自宅安置は亡くなられたことを知るきっかけになる可能性もあるので一切知られたくない場合はデメリットとなります。
ただし、一切知られない=亡くなった事をずっと知らない人もいる状況にもなりますのでお気を付けください。
2.弔問客の対応をしなければいけない
ご自宅にお線香をあげにこられた方の対応が必要になります。
お線香をあげてもらってすぐお帰りになる方もいらっしゃいますが、生前のこれまでの病状の経緯を何度もお話しないといけない状況になってしまうこともあります。
亡くなられた方のお連れ合いの方(いわゆる喪主)がいらっしゃれば弔問客の対応をしてくれますが、取り決めをする方(施主)が限られた時間の中で対応もするとなると大変になる可能性もあります。
※自宅安置でなくとも電話連絡などの対応で忙しい場合もあります。
3.室内の環境を整えなければならない
自宅に安置する間、気を付けないといけないポイントがあります
それは故人様の温度を上げないことです。
ドライアイスを当ててありますが、室内の温度が上がるとドライアイスが気化するスピードが上がります
亡くなられた方の体温は周りの温度に合わせるようになっています。
室内が冷えていれば温度の上昇を防ぐことが可能になります。
- エアコンがあれば冷房を効かせること
- 日差しが入るのであれば窓やカーテンを閉めて温度の上昇を防ぐこと
- 早めの納棺を行う
- 安置期間を長くしない
などの環境を整える必要があります。
結局どうすれば良いのか?
メリット・デメリットを知った上でどの選択をすれば良いのか?
知ることで更に迷われる場合もあると思います。
迷ったときは誰のために行っているのかを考えることが重要だと仏心葬祭は考えます。
どうしても自分達だけの都合で決めてしまいそうになってしまいがちです。
そもそも誰のために行うのか、亡くなられた方の為であり、残された方の為です。
様々な意見があると思いますが、自宅安置ができることは故人に対する恩返しの一つでもあると思います。
仏心葬祭が自宅安置を推奨している理由でもあります。
まとめ
お葬式はいろんな人の想いが交わる儀式となります。
送る側と送られる側、家族・親族・近所や友人など関わりのあった方それぞれの弔い方があると思います。
様々な視点(見方)があることを想定して準備や対応をする事がよろしいかと思います。
そのアドバイスをできるのが葬儀に携わっている専門家です。
果たしてこの選択で合っているのか・合っていないのかなど不安な気持ちがあると思います。
今まで培ってきた経験からお客様にとってのベストな選択肢をご案内致します。
迷っている方の背中を押して差し上げるのが仏心葬祭の役目です。
相談してみようかな、背中をおしてもらいたいなという方は