葬儀のトラブル~費用や親族で後悔しないための対策をお話します
国民生活センターの公式サイトをご覧頂くとわかりますが、2016年に「葬儀の料金トラブルについて」というページがあります。
仏心葬祭をスタートした頃には、すでに残念ながら葬儀料金の問題が発生していたということです。そして、これまで残念なことですが、今でもこの問題を完全に無くすことはできていません。
また、葬儀のトラブルは、このような葬儀業者との間に発生するトラブルだけではなく、親族の間でもトラブルが発生することもあります。
今回は、葬儀でのトラブル対策についてお話していきます。
目次
1: 葬儀のトラブルは大きく分けて2つ
普段の生活とは、かけ離れた状態になる場所へ複数の人が集まると、どうしても感情的になってしまったり、冷静に判断できなくなってしまったり、精神的な疲れによって面倒になってしまったり、考えることが難しくなってしまったり、、、
いつもの暮らしの中なら「そんな決断はしなかったのに」「そんな物言いはしなかったのに」と思えることをやってしまうものです。
「葬儀」とは、そのような特別なことですから、次のようなトラブルが発生しやすくなります。
- 葬儀業者との間に発生しやすい「費用」のトラブル
- 親族との間に発生しやすい「価値観」に基づいたトラブル
もしものとき、できるだけ冷静に、慌てることがないように、この2つのトラブルが発生する可能性を覚えておいてください。
少しでも記憶の隅にあれば、「トラブル防止」に役立ちます。
それでは、次からはそれぞれのトラブル対策についてお話していきます。
2: 葬儀の費用トラブル対策
まずは、葬儀の費用や内容に関わるトラブル対策です。
(1)追加料金の発生
ある意味、これは多いトラブルではないかと経験からも思います。
葬儀業者と契約する場合ですが、一般的には
- まず見積もり
- 契約(ここで内容と金額が決定)
- 葬儀
このような流れになります。
ですから、喪主様としては契約段階で決まった費用で葬儀が全て終われると考えられると思います。これは正しい考え方です。
しかし、いざ葬儀費用を払おうとして葬儀業者から届いた請求書を見ると・・・、契約のときよりも(見積もり金額よりも)高い費用になっていることがあります。
例えば、見積もりと契約時の葬儀プランでは50万円と記載されていたのに、葬儀後の請求書には150万円と書かれていた。こんなケースです。
これは誰でも驚きます。そこで葬儀業者へ確認すると、ほとんどは「追加請求です」と返答されるはずです。
じゃあ、なぜ追加請求が発生したのかという理由ですが、葬儀当日のスタッフ人員数の変化や、ドライアイスの費用増加など、様々な理由が告げられます。
ここでトラブル対策として覚えておいて頂きたいのは、見積もり内容を詳しく確認することです。
例えば、
- 搬送費用は含まれているのか
- 火葬費用は含まれているのか
- 運営スタッフの人数が変化した場合は費用が変わるのか
- ドライアイスが追加で必要になった場合は費用が変わるのか
- そもそも追加費用が必要になったとき喪主へ確認してもらえるのか
- 会食や精進落としなどの料理は含まれているのか
こういうことを葬儀業者へ確認するようにしてください。また、確認するときは、必ず書面や録音で相手の返事が残せるようにしておくと安心です。
仏心葬祭では、こうしたトラブルが発生しないように、きちんと細かく葬儀内容と費用についてご説明させていただいております。また、追加費用が必要になった場合は、喪主様へ必ず確認させていただくようにしております。
そのため、葬儀のご請求書をご覧頂いたとき、驚かれるような請求は一切ございません。
(2)葬儀後の高額請求
追加請求と同じ流れですが、よくわからない理由(理由が曖昧)のまま、高額請求してくる業者さんもいらっしゃるようです。
喪主様もご家族の方も慣れない「葬儀」という場ですから、「そんなものなのか」と冷静に判断できないタイミングを狙った不正請求とも言えるでしょう。
対策としては、追加請求と同じく
- 見積もり内容
- 契約内容
この2つを細かく確認することです。できる・できないこと。含まれること・含まれないこと。ここを明確にしておくことが大切です。
(3)互助会の解約
大手葬儀業者さんに多い「互助会」。積立金だけで葬儀ができればトラブルはあまり発生しないのですが、実際には葬儀費用が積立金を上回ってしまうケースがほとんど。
そのため積立金の数倍に及ぶ葬儀費用を請求された。そんなケースもあります。
また、そうした事実から互助会を解約しようとすると、高額な解約手数料を求められることも多いようです。
対策としては、互助会の約款をもう一度見直しておくことです。積立金と契約内容を確認し、実際に葬儀を行った場合の費用負担を予めシュミレーションしておきましょう。
どう考えても積立金を上回る場合は、解約手数料に関する部分をチェックし、解約した方がメリットがあるのかどうか判断する必要があります。
(4)契約内容との不一致
契約したときに伝えた葬儀内容と、実際の葬儀では内容が違っていて後悔した。こんなトラブルも起こっています。
こうしたトラブルの対策としては、必ず契約内容(お花の数や料理の内容なども含めて)を「全て書面化」してもらいましょう。
そうしないと、こんな言い訳でにげられてしまいかねません。
- うちのスタッフはそんなことは言いませんのでそちらの勘違いです
- スタッフの説明で誤解を招いていたかもしれません
- そういうつもりではなかったと思うのですが
- その時の担当が勘違いして受け取ってしまっていたのかもしれません
言葉を巧みに使って「それらしい」言い訳をしていますが、全部「言い逃れ」です。
仏心葬祭では、こうしたトラブルは発生いたしません。なぜなら、最初から最後まで同じ担当者が寄り添って対応させていただくからです。
(5)葬儀業者のスタンドプレー
葬儀業者によっては、喪主様へ確認せず、自分たちのやりやすいように勝手に葬儀を手配してしまうところもあるようです。
これはいけません。対策としては、必ず喪主様へ確認されるようにしてください。
(6)しつこい葬儀業者の営業
これ、困ります。うんざりです。
対策としては、こう言ってください。
「既に自分が希望した葬儀社を決めています。」
曖昧な返事は、相手の営業を助長させます。きっぱりと言い切ってください。
もし、実際にはまだ決まっていなくても構いません。ゆっくりと納得のいく業者をご自身で決められるのが一番です。
(7)病院指定の葬儀業者がしっくりこない
病院で亡くなられた場合、病院指定の葬儀業者が病院から搬送するためにやってくることがあります。
ここで覚えておいていただきたいのが、病院から搬送した業者に「必ず葬儀を依頼しないといけない」そんな理由はないことです。
当然ですが、搬送した業者に依頼しなくても失礼ではありません。どの業者を選ぶのかはあなたが決めることです。
仏心葬祭でも、搬送と葬儀が別の葬儀業者になっていることもございます。
病院指定や病院から紹介された葬儀業者が「良さそう」だったら、そのままご依頼してください。でも、「なんだかしっくりこない」「ちょっと偉そう」「信頼できないかも」という感覚があるのなら、搬送と安置だけ行ってもらい、その間にあなたご自身で葬儀業者を選んでください。全く問題はありません。
3: 葬儀の親族トラブル対策
親族のトラブルもあります。
(1)家族葬に呼ぶ範囲
家族葬の場合、家族や親族に近しい人だけで葬儀をするのが一般的です。
そこで参列者を選ばないといけないのですが、
- ○○さんは呼ばれたのに、私は呼ばれなかった
- ○○さんを呼ばないなんて考えられない
このような意見が親族や親戚が出てきてトラブルになることも。
対策としては、事前に家族葬で呼ぶ範囲を決めておくことです。
一般的には、ごく近しい遺族のみなら、故人の両親とお子さん家族、ご兄弟。10名程度になります。
少し広げるなら、故人のいとこ、伯父伯母、甥や姪まで。10~30名程度のご葬儀になります。
さらに、故人が生前に大変親しくされていたご友人がいらっしゃる場合は、参列いただいても良いですね。
(2)葬儀形式
最近の葬儀では、葬儀の形式や内容にこだわらない方も増えてきています。
同じ家族であっても、これまでの人生経験や社会経験によって培われた価値観により、おのおの葬儀に対する考え方が違ってきています。
そのため、親族間で「○○の僧侶を呼ばないのは非常識」「○○の宗派に沿った葬儀でないのはいけない」というようなトラブルも起こり得ます。
対処方法としては、「故人の希望」である旨を伝えることです。
(3)金銭的な問題
親族間で発生すると嫌なトラブルが「金銭問題」。
葬儀費用から相続まで、お金が絡むトラブルはイヤですね。
まず、葬儀費用に関するトラブル対策は、生前の「事前相談」がおすすめです。プランの内容は費用も予めわかっていますので、トラブルが発生しにくくなります。
相続に関することは、不動産が絡んでいるのなら司法書士へ。その後、税金に関することは会計士か税理士へ。
もし、相続に関することで残念ながら親族間で「紛争」が発生しそうなら、最初から弁護士へ相談するのが理想的です。
4: まとめ
今回は葬儀で起こる可能性のあるトラブルと対処方法についてお話させていただきました。
大変残念なことですが、未だに葬儀業者の中には「葬儀後高額請求」をしているところもあるようです。これは事実でもありますので、十分に気をつけていただきたいところです。
仏心葬祭では、こうしたトラブルが発生しないよう、常に気を配っております。また、無理な営業、しつこい営業は一切行っておりません。
みなさまが最後まで安心して、気持ちよくお別れできる葬儀をご提供していきたいと私は考えております。